アドレスホッパーとは?住民票事情や仕事内容、メリットを紹介

アドレスホッパーとは?住民票はどうしてる? ノマドワーク

アドレスホッパー」という言葉を聞いたことがありますか?

アドレスホッパーと言う言葉を聞いたことがある方でも、実際にアドレスホッパーについてイメージを浮かべられないという方は多いかと思います。

この記事を読むことで、アドレスホッパーという言葉を聞いたことがある方でも、初めて聞いたという方でもアドレスホッパーについてイメージができるようになります。

この記事を読んでわかること
  • アドレスホッパーとは何か
  • アドレスホッパーに向いている人の特徴・職種
  • アドレスホッパーになる前にしておくべき事

以上のポイントについて、ひとつずつ丁寧に解説していきます。

この記事を最後まで読んで、一緒に将来の選択肢を増やしましょう!

アドレスホッパーとは?

アドレスホッパーとは?

アドレスホッパー(address hopper)とは「住所(address)」と「移動する/動き回る(hopper/hopping)」が組み合わさって出来た造語です。

アドレスホッパーを一言で言うと「貸家や持家など特定の住居を持たず、自由に移動をしながら生活をする人や生き方」のことです。

アドレスホッパーとは。意味。

言葉の由来は、島と島を移動しながら短い旅を繰り返して大洋を渡る「アイランドホッピング(Island Hopping)」から来ています。

アドレスホッパーはシェアハウスやホテルを利用して、特定の拠点を持たずに旅行の気分で生活をして過ごすことができます。

その生活スタイルから場所を問わずに仕事ができる、デザイナーやエンジニアなどの職業の人が多いです。

アドレスホッパーに類似した生活スタイルの違いは?

メディアで「アドレスホッパー」と言う言葉を聞くようになったのと同時期に、ノマドワーカーやデュアラーといった言葉を聞くことが多くなったかと思います。

また、「家を持たないなんてホームレスと同じじゃないの…?」と考える方もいるのではないでしょうか?

そこでここでは「アドレスホッパー」と類似する、「ノマドワーカー」「デュアラー・二拠点生活者」「ホームレス」の違いについて紹介していきます。

「ノマドワーカー」「デュアラー」「ホームレス」を簡単に紹介すると、以下のようになります。

ノマドワーカー場所にとらわれず自由に移動しながら、好きな時に仕事をする働き方

デュアラー都会と田舎にそれぞれ拠点を持ち、二拠点生活をしている人

ホームレス都市公園、河川、道路、駅舎その他の施設を故なく起居の場所とし、日常生活を営んでいる人

アドレスホッパーノマドワーカーデュアラー・
二拠点生活者
ホームレス
拠点特定の場所がない特定の場所都心と地方に2箇所あり路上
職場宿泊地好きな場所会社・拠点路上・会社
生活範囲全国全国拠点付近特定の路上

ノマドワーカーについて、詳しくは「ノマドワーカーとは?向いている人や職種から体験者のリアルな声を紹介」で紹介していますので、こちらもご参考ください。

アドレスホッパーが増加する理由は?

どうして「アドレスホッパー」という生き方を選ぶ人が増えてきたのでしょうか?

本項ではアドレスホッパーを選ぶ人が増えた理由を説明します。

結論からお伝えすると、アドレスホッパーが増加した理由は以下の3つです。

アドレスホッパーが増加した理由
  • 住居に対する概念の変化
  • スマホの普及/ネット環境の整備
  • コロナ禍による仕事に対する考え方の変化

上記の結果、時代の進化によって従来の経済成長が難しいこと・ネットで仕事を行えることで、これまで通りの生き方を否定する考えが生まれることに加えて、

一つの拠点で働き家賃を支払い続けるよりも、その分のお金で、自由に住みたいという考えの人も増えてきました。

こういった、テレワークの普及や価値観の多様化といった背景から、アドレスホッパーが増加したと考えられます。

アドレスホッパーは家がない?住民票は?

アドレスホッパーは家がない?住民票は?

結論からお伝えすると、アドレスホッパーは賃貸や持ち家など特定の住処はありません。

そのため、ホテルやシェアハウスなどを利用して、移動しながら生活をすることになります。

「特定の場所に住んでいないから住民票を設定しなくてもいいんじゃないか」と思う方もいますが、家を持っていなくても住民税をはじめとした税金は納める必要があります。
しかし、基本的にはホテルやシェアハウスに住民票を置くことができないので、費用を抑えやすい「定額住み放題サービス」「ポケットレジデンス」「トレーラーハウス」といったサービスの活用がおすすめです。

詳しくは「アドレスホッパーになる前に何をした方がいいの?」の章で解説していますので、こちらもご参考ください。

アドレスホッパーの職種・仕事は?向いてる人はどんな人?

アドレスホッパーの職種・仕事は?向いてる人はどんな人?

「アドレスホッパー」がどんな働き方なのか、どうして生まれたのかが分かってもどんな人がアドレスホッパーとして働けるのかはわかりません。

そこでここでは、

「どんな人がアドレスホッパーとして働いているのか」

「どんな仕事だったらアドレスホッパーとして働けるのか」

という疑問について詳しく答えていきます。

アドレスホッパーに向いてる職種・仕事は?

アドレスホッパーとして仕事をするにあたってネットワークさえあれば仕事ができる環境が必要となります。

ネット上で完結しやすい仕事としては、以下のような職業があります。

上記のような職業の一部は、クラウドソーシングというサービスを使って、仕事をすることがあります。

クラウドソーシングとは、企業がインターネット上で業務を発注する業務形態のことを言います。

例えばクラウドワークスランサーズCraudiaクラウディア などは会員登録するだけで、クライアントとのマッチングからお支払いまで一貫して仲介してくれます。もちろん会員登録は無料です。

アドレスホッパーに向いてる人のタイプ・特徴は?

拠点の移動は好きなタイミングでできる、人との関わりも自分の裁量次第で選ぶことができるという特徴からアドレスホッパーはすごく自由度の高い生活と言えます。

基本的に移動しながらの生活なので、荷物を少なく抑える必要があり、仕事としてはネットで完結するという点が大切です。

アドレスホッパーに向いている人のタイプや特徴をまとめると、以下になります。

向いている人の特徴
  • 自己管理や金銭管理ができる人
  • 新しい生き方に挑戦してみたい人/刺激を求めている人
  • ミニマリスト
  • リモートワークをしている人
  • 人見知りをしない人/自分から積極的に動ける人
  • 環境の変化に臨機応変に対応できる人

アドレスホッパーのメリット・デメリットは何?

アドレスホッパーのメリット・デメリットは何?

アドレスホッパーがどのような仕事なのか、どういう人が向いているのか分かった現在、ここからはメリット・デメリットについて説明します。

アドレスホッパーのメリット・魅力は?

アドレスホッパーの1番の魅力は、各地の土地の暮らしを体験出来ることです。

滞在期間も好きに選べるので、2,3日間の旅行では分からない良し悪しを実感できます。

また憧れの都会暮らしや田舎暮らしを体験することを通して、自分の意外な一面を見つけることができるので、将来の仕事の選択の幅も広げることができるでしょう。

メリットをまとめると以下の6つです。

アドレスホッパーのメリット
  • 費用/生活費や固定費を抑えられる
  • 全国、海外どこにでも住める/旅をしながら生活できる
  • ミニマリストになれる
  • 隣人と合わなくても、すぐ引っ越せる
  • 人との交流が増える/繋がりが増える
  • 自己分析ができる

アドレスホッパーのデメリット・課題は?

アドレスホッパーは自由度が高い分、多大な自己責任、自己管理能力が必要です。

また費用管理や宿泊地の確保に失敗すると、その日の宿も危うくなる場合もあります。加えて、持ち回れる荷物の量にも限りがあるので、常に拾捨選択に迫られる事にも理解が必要です。。

デメリットをまとめると以下の6つです。

アドレスホッパーのデメリット
  • 荷物の受け取りなどが面倒
  • 好きな物に囲まれた生活は難しい/家具や家電にこだわれない
  • 宿泊滞在費や交通費がかかる
  • 銀行から信用されにくい/住民票の登録ができない
  • 移住地を探し回る必要がある
  • 職種や働き方に一定の制約がある

アドレスホッパーになる前に何をした方がいいの?

アドレスホッパーになる前に何をした方がいいの?

ここでは、アドレスホッパーとしての働き方に興味を持って頂けた方に向けて、実際になるとしたら必要となる準備や備えておいた方がいいことを説明していきます。

事前に備えておいた方がいいことは大きく分けて「住居の確保」「持ち物」「社会的信頼が必要となるもの」です。

家がない生活なので衣住食の確保・移動がしやすいことは必須です。

そして家がないと公的証明が難しくなるので、公的証明と支払い手段の確保は大切となります。

家がなくなる前に取得できる公的信頼証明は確保・更新しましょう。

アドレスホッパーの住まいはどこ?

短期間で荷物を持って移動をすることになるので、住む場所は駅から近い場所をおすすめします。

また、移動面だけでなく、日々の食事も出費に直接影響を及ぼすので、食事面でも注意が必要です。

家賃や光熱費といった固定費を抑えられる分、立地に気を使うことで生活の質の向上に繋がります。

アドレスホッパーは住居として、以下の場所を利用することが多いようです。

アドレスホッパーの住居
  • ホテル 
  • 民宿
  • ゲストハウス
  • シェアハウス

以下の表は、各住居を比較したものです。マンスリーやウィークリーと長期滞在を目的としたプランがあるので、目的に合わせて使い分けることをおすすめします。

▼東京23区の一例

ホテル民宿ゲストハウスシェアハウス
月額費用(費用を抑える場合)10万〜20万8万〜15万3万〜10万5万〜10万
メリットホテル暮らしができる民宿暮らしができる費用が抑えられる費用が抑えられる
デメリット費用がかかる家主との共同生活一部他人との共用他人との共同生活になる
おすすめの予約サイトマンスリーお宿でポンAirbnbシェアーズ
東京23区内の例IMANO TOKYO HOSTELSophiearth HostelSuperHouseゲストハウスEMI HOME西新宿
1日あたりの費用3,111円 ~3,250円〜3,263円〜494円〜

アドレスホッパーをしている時の宅配先は?

住所がなくて困ることの一つに郵便物の受け取りがあります。

ネットでの購入が一般的になった今、その影響は大きいかと思います。

ではアドレスホッパーは、どうやって荷物の受け取りをしているのでしょうか。

荷物の受け取りは住民票をおいている場所宿泊地、最寄りのコンビニに設定している人が多いようです。

宿泊地にもよりますが、宿泊日の2、3日前から荷物の預かってくれる箇所があるようです。

事前にホテルでの受け取りが可能かどうかの確認をしておくと、余計なトラブルも回避できます。

アドレスホッパーをしている時必要な持ち物は?

アドレスホッパーは移動を念頭においた生活ですので、身軽に移動ができることが求められます。

スーツケース一つにまとめられる量が最適です。その際スーツケースは鍵をかけられるものを選びましょう。

持ちきれない大きい荷物は、貸し倉庫サービスの利用が便利です。

季節が巡るごとに必要な物や衣服を入れ替えをすることも、手荷物を減らす手段の1つです。

アドレスホッパーの公的資格は?

アドレスホッパーでも住民税をはじめとした各種税金は納める必要があります。

可能なら実家に住民票をおいて、所得税や住民税などをその地域に合わせて納税しておくのが一番手軽です。

しかし、様々な事情から自宅に住民票を実家に写すのが難しい人がいるかと思います。その場合は、住民登録をしておく拠点を持つのがおすすめです。

拠点の候補としては、下表を参考にしてみてください。

▼住所を据えるのにおすすめの場所

月額費用サイトメリットデメリット
定額住み放題サービス4.4万〜2,980円〜ADDress
HafH 
物を置く拠点ができる予約の管理に注意が必要
ポケットレジデンス1万〜pocketresidence専用スタッフのサポート付き他の人と共有の部屋
トレーラーハウス800万円〜suumo拠点ができて固定資産税がかからないまとまった費用が必要

アドレスホッパーとして、短期間で転々と生活する場合、その時々で住民票を登録することはできません。

例外としては、年間契約をして、一年以上のように長期滞在となる場合は認められるケースもあります。

各自治体に確認をしましょう。

しかし、上記の住民票では公的証明が重要視される、以下のようなものは難しくなります。

・クレジットの審査
・運転免許
・パスポートの更新
・投票権

そのためクレジットや運転免許証、パスポートはできるだけアドレスホッパーになる前のタイミングで更新をしておくと安心です。

投票に関しては、住民票をおいている地域に投票期間に戻れるように意識するのが大切です。

実際のアドレスホッパーはどんな生活を送っているの?

実際のアドレスホッパーはどんな生活を送っているの?

ここまではアドレスホッパーになる上で、必要なことを解説してきました。しかし、アドレスホッパーとして実際に働いてみると、「思っていたのと違う…」という状況に陥ってしまい、後悔する方も多くいます。

そこでここでは、実際にアドレスホッパーとして働いている方の現実を参考に、費用面と生活リズムの実態について説明していきます。

現実のアドレスホッパーの実情を見て、実際にアドレスホッパーとして働いていけるのか、稼ぎは生じるのかを考えていきましょう。

実際の1ヶ月にかかる費用

アドレスホッパーが一月にかけている宿泊費は、10万から20万円程度が多いです。

ある実例を見てみると、1ヶ月にかかった費用は以下のようになります。

宿泊代54,400円
通信費4,000円
食費(自炊)40,000円
交通費10,000円
その他10,000円
合計118,400円
※参考:家を持たないアドレスホッパーの生活費公開!|いたみわけ.com

Wi-Fi、光熱費は宿泊費に含まれていることが多いので通信費も外出時用です。

食事を外食にしたり、移動の機会が多いと交通費も必要となります。

実際の1ヶ月間のスケジュール

アドレスホッパーと一言で言っても、スケジュールは三者三様です。

毎日移動し、その日の宿は当日中に決める方もいれば、2,3ヶ月ごとに移動する方もいます。

一例を見てみると…

日付過ごし方
~9日(土)岡山市街にあるゲストハウスの個室に滞在
9日(土)~10日(日)倉敷1泊2日旅行
10日(日)~16日(土)福岡のゲストハウス「SHIP」に滞在
16日(土)~29日(金)屋久島のホステル「シェアホステルみなと」に滞在
29日(金)~ホテルに1泊した後、1泊2日の縄文杉トレッキングツアーに参加
※参考:アドレスホッパーの実際の1ヵ月をのぞき見!|ゆる旅ホッパーMinnie

自分に合った移動スケジュールを模索してみると楽しいかもしれません。

まとめ|アドレスホッパーを体験してみよう!

この記事では「アドレスホッパーとは?」というテーマで、どんな仕事なのか、誰がどのようにやっているのかを解説しました。

この記事を読んで、アドレスホッパーをイメージすることができたら嬉しいです。

少しでも興味が湧いてきた方がいれば、一度体験として短期間ホテルに滞在し仕事をしてみてはいかがでしょうか!

もしかしたら「自分はアドレスホッパーに向いているかも?」と思うことができるかも知れませんよ。

最後までお読みいただき、ありがとうございます☺︎

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